教育機関向け出前講座のご案内

原点よさこいを、次世代へ。

1945年、戦争と震災により壊滅的な被害を受けた高知の街。
人々は深い傷を抱えながらも、「人が元気にならんと街は元気にならん」と立ち上がりました。
そんな時代に生まれたのが「よさこい祭り」です。
よさこいは、神様に感謝し、誰かの幸せを願う「祈り」のかたち。
家族や友人、住む家を失った人々が、ほんのひとときでも笑顔になれるように──
その想いを込めて、この祭りは始まりました。
信仰も、国籍も問わず、
「他者の幸せを願う心」を原点によさこいは伝えています。
どんな時も楽しもうとする強さ、誰かを思いやる気持ち、自分を信じる力。
原点よさこいは、今を生きる私たちに、大切なことを教えてくれます。
この原点の想いを次世代へ継承すること。
それは、高知の文化を未来へつなぐことだと、私たちは考えています。
子どもたちが踊った日を思い出し、笑顔になれるように。
その経験が、やがて生きる力や原動力となっていくように。
よさこいが生まれたこの地から、変わらぬ願いと教えを未来へ届けていきます。
よさこい文化振興協会

講座計画

①座学講座「よさこい祭りってどうやって生まれたの?」(所要時間45分)

<内容>
・原点よさこいとは
・「土佐民謡 よさこい節」について(動画視聴・実際の踊りの披露)
・戦後から第一回目よさこい祭り開催までの史実
・武政栄作さんについて(楽曲のルーツ)
・浜口八郎さんについて(踊りのルーツ)
・原点よさこいの披露

<目的>
戦災によって甚大な被害を受けた高知県の復興とよさこい祭りの結びつきから、祭
りに込められた先人たちの想いに触れ、想像力を育てるほか、他者に共感する心
を通じて他人を尊重し、考えを異にする人々と共に生きる資質をはぐくむ。
一人一人が文化について考え、文化を大切にする心を育むことで心豊かに生きる
社会を築いていく為の基盤をつくる。

②体験講座「幻のよさこい鳴子踊りをみんなで踊ろう」(所要時間45分)

<内容>
第一回よさこい祭りでのみ踊られた「原点よさこい」を実際に体を動かして体験
・ストレッチ
・鳴子の鳴らし方
・原点よさこいの振り落とし
・実際に当時のように円になって踊る

<目的>
昔から親しまれてきた歌や踊りの文化に触れ、郷土への誇りや愛着を深める。
よさこい鳴子踊りの基礎の動きとなった日本舞踊の所作を体験する事で自国の文
化に触れる。
体験を通して郷土・自国の文化への理解を深める事により、アイデンティティの
一部として自国を客観的に語る視点や能力に結びつけ、国際化の進む現代におい
て必要とされる他の文化に対する寛容や尊敬の気持ちをはぐくむ。